「まくらことば」があると受け入れやすい
- 2017.06.03 Saturday
- 08:35
生きていると、毎日、さまざまな気づきに出会う。
なぜこんなことに、いままで気づかなかったのだろう、と驚かされることばかり。
最近気づいたことがある。
それは、うちの次男とのコミュニケーション方法のこと。
やつに何かを聞いたり、確認したり、お願いしたりすると、返ってくる反応がまず「怒り」だ。
なんでぼくが!
やだ!
いま無理に決まっている!
だって◯◯だから!
知ってるし!
なぜ怒るのか?
ずっとそれが不思議だったが、ある「魔法の言葉」を使うと
「うん、いいよ」と素直な返事が返ってっくることに気づいた。
それは、いきなり話しかけるのではなく、
「ちょっとお願いがあるんだけど、いまいいかな?」とか、
「確認なんだけどさ」とか、
「聞いておきたいことがあるんだけどね」とか、
まくらことばを使うと、彼の心にすっと入るのだ。
まくらことばとは、ひとつは和歌の修辞法。
「たらちねの」とか「ひさかたの」などを初めにつけて語調を整える。
するとリズムも生まれる。
もうひとつが「前置きの言葉」。
前置きがあると、先に続くことばへの「かまえ」ができる。
だから、「なんで!」とか「知っているし!」といった反発が生まれにくいのだ。
ちなみに、彼の家の仕事の担当は、米研ぎ。
炊くうえで、確認しておきたいことがいくつかある。
ちゃっと5合で研いだか?
水加減はいつもの少なめの分量にしたか?
研いだ水は植物への水やり用に鍋に確保しているか?などなど。
いままでいきなり「水は少なめにした?」と聞いていたところを
「ちょっと確認なんだけどさ」から始めたら、なんとも素直に「やったよ」という返事が返ってきたではないか!
これはじつに素晴らしい魔法のことばではないか。
じつは文章も前置きがあると「心のかまえ」が整って、非常に読みやすくなる。
リズムも生まれる。
前置き表現は導入であり、自分の正解に導き入れることであり、次にくる本当に伝えたい主要な言語内容に対する判断(態度)や認識に対する相手が心をかまえる準備・余裕を与えるものである。
これから意識して子育てに、そしてあらゆる人間関係に、メールに、文章に活用していきたいと思う。
- 学ぶ
- -
- -